Autodesk Inventor クラス編
Autodesk Inventor のユーザが講師を務めた 4 つのクラスを中心にご紹介します。
4 つのクラスでは、Autodesk University ならではの「ユーザの観点」から Inventor を知ることができた有意義な場となり、Inventor のコミュニティがまずます拡大するにしたがい、今後もさらに充実されると、期待することができました。
B-1:Autodesk Inventor を知ろう
大日本スクリーン製造株式会社 吉野 彰一 氏
株式会社オシキリ 駒 正幸 氏
はじめに、大日本スクリーン製造株式会社の吉野さんと株式会社オシキリの駒さんが講師を務めた B-1「Autodesk Inventor を知ろう」クラスの紹介です。
まずは吉野さんが体験された、Autodesk Inventor のそれぞれのバージョンにおける印象と、思い出の紹介がありました。2000 年に見た R2 では、アセンブリ表示が高速で、2D で設計された製品を 3D 化したところ、3D 表示を軽く回転させることができたことなど、Inventor に対する当時の驚きを説明しました。
その後のバージョンでは、データマイグレーションの苦労、そして R9 以降で安定してきたことなど語り、まさしく Inventor の歴史を振り返ることになりました。当然、バージョンアップ毎に新しい機能が増えていますが、初期段階では、新機能が搭載され場合の操作作法が異なる場合が多く、ユーザ会を通して改善要望を出したことなど、ユーザとベンダーのコミュニケーション関係などにも触れられました。
後半は駒さんにバトンタッチして Inventor の機能の紹介がありました。最近の Inventor は、多少スペックが劣る古いマシンでも 1,000 から 2,000 位のアセンブリがぐるぐる回るレスポンスの良さを評価されています。
駒さんの説明で興味深かったのは、データ管理ツールのVault、プロジェクト ファイル、構想設計の手法、フレーム ジェネレータ、詳細レベル リプレゼンテーション、グリップ スナップなど、駒さんが実際に Inventor で設計しているデータを使って各機能の紹介をしたことです。
クラスを聴講された方は、きっと実業務と、それぞれの機能の関係が、良く理解できたのではと思います。
B-3:Autodesk Inventor で3D to 2D(図面化のすすめ)
三菱電機エンジニアリング株式会社 淀川 雅巳 氏
次は、三菱電機エンジニアリング株式会社の淀川さんが講師を務めた B-3 「Autodesk Inventor で3D to 2D(図面化のすすめ)」です。
Autodesk のツールとして大きな特長である、『3D モデルと 2D 図面の完全リンクのメリットを生かしましょう』をテーマに、Inventor で図面を作っていく上で必要な設定を中心に紹介されました。はじめに、テンプレートの設定で図枠や表題欄の設定方法を紹介、次にスタイルの使い方、スケッチ記号の使い方など初級者でも理解できる説明でした。
また役立つテクニックとして、モデリング方法の違いによる中心線の表示のされ方の違いなど、淀川さんの経験で習得したこともクラスで披露しました。
B-4:Autodesk Inventor 知って得するスマートパーツモデリング
菱日エンジニアリング株式会社 村上 基 氏
3 番目は、菱日エンジニアリング株式会社の村上さんが講師をされた、B-4「知って得するスマートパーツモデリング」です。
テーマは『スケッチの仕方をマスターしましょう』、『フィーチャの種類を理解しましょう』、『パラメータの使い方を理解してモデルの価値を高めましょう』です。スケッチの内容では、ポイントとして「2 次元 CAD の感覚は捨てましょう」という内容からスタートし、さまざまな注意点について実例を交えて解説されました。
次にフィーチャについては、フィレットを例に、オプションによる完成形状の違いを説明されました。オプションは加工手順を考えて『何をしたいのか』を見極めて選ぶとよいとのことです。また、フィーチャに名称をつけると便利など、日頃から実施されている便利な使い方を披露しました。
B-5:Autodesk Inventor のipt(パーツファイル)で
詳細レベルリプレゼンテーション
有限会社北斗プラント 金澤 久美子 氏
最後に有限会社北斗プラントの金澤さんが講師を務めた、B-5 「Autodesk Inventor の ipt で詳細レベルリプレゼンテーション」です。
Inventor を使っていく上でこんな考え方、使い方があるということを知っていただくために、Inventor では「できない」と言われていることが、ちょっと考え方を変えるだけで可能になるという例を”Yes We Can” をキーワードに紹介されました。
部品を作り、アセンブリを組み立てる方法では設計プロセス合わないと考え、組み立てた状態から、ばらしていく設計の自然な流れで行うモデル作成方法を披露しました。このような流れは Inventor ではできないと思われているユーザが多いようですが、使い方次第でできることがあることを知ってもらいたいというメッセージのクラスでした。実際に溶接部品を例に、スケルトンと派生パーツを組み合せのモデルを使い、組み立てた状態の変更がパーツに反映される様子を紹介しました。
特に印象に残った金澤さんから一言は、『Inventor に合わせて仕事をするか、仕事に合わせて Inventor を使うか、使う人次第で仕事の楽しさが変わりますよ』ということでした。目的と道具の関係を改めて認識したクラスでした。
Autodesk Inventor クラスに参加の皆さんからのコメント
など、クラスに参加してInventorの知識習得の場として大変有効であった声や、
など、来年に向けての期待の声をいただきました。